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演劇用語

アングラ演劇【あんぐらえんげき】

言葉としての「アングラ」は、「地下」を意味する
「アンダーグラウンド(underground)」を省略したものです。
これは、1960年頃にアメリカで発生した芸術のムーブメントで、
反体制の地下運動、大衆文化に対する前衛的な文化の運動のことをいいます。

日本演劇界で言うと、当時支配的だった新劇に対するアンチテーゼとして
発生した小劇場運動がアングラ演劇と呼ばれていました。
公演は、制度に縛られない反商業主義な前衛・実験的なもので、
物語性のあるリアリズムの新劇に対し、肉体の復権が唱えられ、
脚本や舞台セットに頼らず、役者の体のみで芝居を創り上げる不条理・非日常的な内容でした。
唐十郎の「状況劇場」、寺山修司の「天井桟敷」などが、
アングラ演劇を代表する劇作家や劇団として有名ですね。

当時、アングラ演劇は小劇場演劇と同一視されていた感がありますが、
学生運動・安保闘争などの終焉と共に「アングラ演劇」は徐々に姿を消し、
小劇場演劇も時間と共に形を変えてきています。
現在もアングラ風の非日常的な公演を行っている劇団などは存在しますが、
往年のような主義・理念を伴ったものは少数で、
むしろ演劇の1つの様式として残り、
その言葉も用いられているように思えます。